MUCA展めっちゃびっくりしちゃった話。
naomiracleart
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こんにちはNAOMIです。今回は念願の紀尾井清堂へ行ってきました。
千代田区・紀尾井町の一角に、そっと佇む「紀尾井清堂」。
その扉を開けた瞬間、私はすっと静かな空気に包まれた。
今回訪れたのは、建築家・内藤廣さんの展覧会
「なんでも手帳と思考のスケッチ」。
この建物自体が、“目的がない”ことを前提に設計されたという。
だけど、その曖昧さこそが、観る側にそっと自由を返してくれるようで。
そこに展示される手帖で人生をのぞき見ているような気持ちになっていた。
1Fに広がるのは、〈東日本大震災への鎮魂〉の展示空間。
光を抑えた静謐なフロアには、人工的な音がほとんどない。
杉の型枠のコンクリート、横から射し込む光…。
建築そのものが“祈り”のように感じられる場所だった。
上の建築空間が注目されがちではあるもののこちらも息をのむ空間。
3〜5Fでは、内藤さんの手帳・スケッチ・記録が一気に展示されている。
びっしりと書き込まれた「なんでも手帳」は、建築の種や日常の悩み、
ちょっとした言葉の断片までもが残された“思考の軌跡”。
中には、スケッチや設計前のメモも。
建築が「感情や気配」から生まれていることが、ひしひしと伝わってくる。
40年分の重みはあるのに、不思議と親密な感覚だった。
この展覧会は事前申し込み不要&入場無料。
ふらりと立ち寄っても、建築と対話できる空間が待っている。
ただし注意点がひとつ。
館内は床をとても大切にしているため、ヒールや金属付きの靴など「床を傷つける可能性のある靴」はNG。
音を立てず、そっと歩くことがこの空間にはよく似合う。
建築家・内藤廣「なんでも手帳と思考のスケッチ」