イサム・ノグチが手がけたアート空間

モエレ沼公園で感じる「土地再生」の魅力
こんにちは、NAOMIです。先日、札幌市東区にあるモエレ沼公園に行ってきました。ここはかつてゴミ処理場だった場所をアートで再生したという、ちょっと特別な公園。あのイサム・ノグチが設計に参加し、「人間が傷つけた土地をアートで再生する。それは僕の仕事です。」という想いを込めたそうです(モエレ沼公園公式HPより引用)。
ただ、イサムはこのプロジェクトに参画して数か月後、残念ながら亡くなってしまったとのこと。そこから約17年かけて整備が進み、2005年にグランドオープン。実質、彼の“遺作”とも言われています。
私が夕方に訪れたときは広すぎて全部まわりきれず…次はもっと時間に余裕をもって行きたいと思いました。そんなモエレ沼公園の魅力をレポートしていきます!
1. シンボルはガラスのピラミッド

公園の象徴的な建築物が、まるでルーブル美術館のようなガラスのピラミッド。中はちょっとした展示スペースやショップなどがあり、イサム・ノグチ関連のグッズもおしゃれに取り扱われていました。外観が美しいだけでなく、季節や天気によってガラスに映り込む景色が変わるのも魅力のひとつです。
ピラミッド内部の《オンファロス》

このピラミッドの真下にある作品が、《オンファロス》。ギリシャ語で「へそ」や「中心」を意味するこの彫刻は、もともとB.U.Gという会社に寄贈されていたもの。イサムがモエレ沼公園の設計に関わるきっかけにもなった重要な作品らしく、2013年に同社から公園へ寄贈されました。
石の表面を水がちょろちょろ流れ落ちる様子は、とても神秘的で癒されます。エレベーターで上下移動したとき、ふと目の前に現れるオンファロスの存在感は圧巻でした。
2. 屋上から見渡す広大な公園

ガラスのピラミッドの屋上に出るとモエレ沼の風景が一望できます。私が行った日はあいにく曇り気味でしたが、それでも広大な景色に癒されました。晴れた日はもっと爽快なんだろうなと想像するだけでワクワク!
3. モエレ沼公園ができた理由

ここで少し真面目に、公園誕生の背景をまとめます。
- かつてのごみ処分場
札幌市は、長らくモエレ沼周辺を市のごみ処分場として利用していました。都市開発が進むなかでこの土地を再生し、市民の憩いの場に生まれ変わらせる計画が立ち上がります。 - 環境とアートの融合
1979年、札幌市は広大な敷地を公園として再開発する方針を決め、アートの力で自然と都市をつなぐ試みを模索。そこでイサム・ノグチの「公園全体を一つの彫刻作品としてつくる」というコンセプトが採用されました。 - コミュニティのための公共空間
1990年代から段階的に整備が進められ、2005年にグランドオープン。ここでは市民が自由にアートや自然に触れ合いながらリフレッシュできる、特別な公共空間が実現しました。

4. アクセス情報

車で行く場合
- 札幌駅周辺から車で約30分ほど。
- 広い駐車場があるので、ドライブが好きな方には車がおすすめです。
公共交通機関を利用する場合
- 地下鉄東豊線「環状通東駅」からバスに乗り換え、中央バス[69]番「モエレ沼公園東口」で下車。所要時間は約25分です。
- 札幌駅から環状通東駅まで地下鉄で3駅(約6分)、さらにバス乗り換え含めて合計1時間ほどかかりました。
- 運賃は地下鉄 + バスで約460円(時期により変わる可能性あり)。
車を運転できる方は、移動時間も短縮できて便利そう。私は方向音痴なので、電車やバスを使う方がかえって安心でした。
5. 園内を楽しむコツ

- レンタサイクルがおすすめ
とにかく広い公園なので、徒歩だと全てまわりきれません。特に昼間に訪れたら、園内で借りられるレンタサイクルを利用すると効率よく回れます。子どもと乗れるタイプもあるみたいですよ。 - さくらの森
春には桜が咲き誇るエリアがあり、ピクニックしながらお花見を楽しめそうです。
6. 基本情報

- 所在地: 北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
- 開園時間:
- 夏季(4月29日〜11月3日)7:00〜22:00
- 冬季(11月4日〜4月28日)9:00〜22:00
- 入園料: 無料
- 公式サイト: モエレ沼公園公式HP

まとめ

イサム・ノグチが「ゴミ処理場の再生」に挑んだというだけあって、モエレ沼公園にはアートと自然の融合が見事に実現されています。
ガラスのピラミッドやオンファロスなど、随所で感じるイサムのデザインは「芸術 × 都市開発」のロマンを体感させてくれました。
広大な敷地に点在する見どころを全て回るなら、余裕をもったスケジュールやレンタサイクルの活用がマストですね。次は晴れた昼間に訪れて、じっくり散策しようと思います!
ゴミ処理場だった土地をアートで再生したモエレ沼公園。一度訪れると、そのスケールと美しさに「もう一回来たい!」と思うはず。皆さんも機会があれば、ぜひ足を運んでみてください。